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安定化二酸化塩素の登場


アメリカのインターナショナルディオキサイド社で永年研究され、濃縮の硫酸(H2SO4) とNaClO2とを反応させ、塩素の痕跡を除去してから過酸化炭酸ナトリウムの水溶液に二酸化塩素ガスを泡入し(急速に錯体構成さ れる)、最終製品は透明の水溶液で(初めは微かなオゾン様の臭いがする)pH9、ClO2濃度5%の原液を開発し、アンテゥムデオ キサイド(ANTHIUM DIOXCIDE)と命名されました(商品名)。

一般的には、「安定化二酸化塩素…[NaClO2]…」とよばれています。
安定化二酸化塩素は、純粋な二酸化塩素ガスと異なり、連続的かつ動的な平衡状態にある化合物であり、ClO2は 水と反応して塩素酸と亜塩素酸を生成します([NaClO2]は水溶液中でNa+とClO2-の イオン形に解離します)。

2ClO2 十 H2O → HClO3 十 HClO2

安定化二酸化塩素は、塩化ナトリウムの溶液よりも遙かに強力かつ安定した化学剤で、それは、ClO2が 活性化されて錯体から遊離するものと推察されています。まだ、過酸化炭酸ナトリウムとClO2の 錯体ができるメカニズムも解明されていません。
B無機物としてのマンガンイオンが水中に微量存在すると、しばしば黒い水の原因となりますが、ClO2は マンガンイオンを速やかに酸化するので、水の浄化に有効です。

2ClO2 十 MnSO4 十 4NaOH → MnS2 十 2NaClO2 十 Na2SO4 十 2H20

CClO2と鉄イオンとの反応では、マンガンほど速くはありませんが、pH7以上では除去率が高いので、塩素よりは有利とされています)。

ClO2 十 Fe2+ 十 NaOH 十 H2O → Fe(OH)3 十 NaClO2

DClO2は、有機物を酸化し副生成物として、ClO2-、ClO3-、Cl-が それぞれ、48%、22%、28%が生成すると言われています。
E二酸化塩素イオン(ClO2-)は、亜硝酸イオンによりpH5.0で99%除去されます。また、アスコルビン酸によりさらに有効に ClO2-は、除去されます。