ビバサイエンス


各種殺菌ガスの特徴

殺菌効果の比較
二酸化塩素の殺菌性は他の消毒剤と比べ最も強いことが認められます。
2.5分後に菌が死滅した濃度(ppm
大腸菌
黄色ブドウ球菌
MRSA
枯草菌(芽胞)
黒こうじカビ
二酸化塩素(ClO2
1
1
1
100
10
次亜塩素酸ソーダ
10
10
10
>1,000
1,000
ポピドンヨード
10
100
100
>1,000
1,000
塩化ベンザルコニウム
100
10
100
1,000
10,000
クロルヘキシジン
100
10
1,000
1,000
>10,000
エタノール
500,0000
500,000
500,000
>500,000
>500,000
フェノール
10,000
>10,000
>10,000
>10,000
>10,000
グルタルアルデヒド
100,000
100,000
100,000
>100,000
100,000
日本分析センター
 
 
各種殺菌ガスの特徴
二酸化塩素
ホルムアルデヒド
オゾン
エチレンオキサイド
ClO2
無色/無臭のガス

強力な酸化作用よる殺菌。殺菌力に持続性があり、低濃度での使用で使用することができ、安全性が高い
 


人体への影響

気中濃度(ppm)
0.1 特に影響なし
0.2〜0.5 大少臭気あるも、特に影響なし
1〜2 若干の塩素/オゾン臭を感ずる、目や呼吸系への刺激症状が認められる
5〜10 確実な刺激性が有る
 
HClO 
刺激臭のある無色のガス

タンパク凝固作用による組織の固定により殺菌。安価なため広範に使用される
安全衛生法の対象物質で、発ガンの可能性も疑われる


人体への影響

気中濃度(ppm)
0.03〜0.05 目に刺激を感じる
0.05〜0.13 50%の人が臭気を感じる
0.4〜0.8 30%の人が軽い不快感、目に刺激、鼻、喉の乾燥を感じる
0.81〜1.6 ほとんどの人が目に刺激、鼻、喉の乾燥を感じる
5.0〜 喉に刺激を感じる
15〜 咳が出る
20〜 呼吸器の深部に刺激を感じる(産業医学、日本化学会誌より)
 
O3
わずかな特異臭のある微青色のガス
強力な酸化作用による殺菌。不安定で分解が早く、殺菌力に持続性がないため、実際の使用に当たっては、人体に影響を及ぼす濃度が必要


人体への影響

気中濃度(ppm)
0.1以下 多少の臭気を覚える(やがて慣れる)
0.1 明らかな臭気が有り、鼻や喉に刺激を感ずる
0.2〜0.5 3〜6時間暴露で視覚を低下させる
0.5 明らかに上部気道に刺激を感ずる
1〜2 2時間暴露で頭痛、胸部痛、上部気道の渇きと咳が起こる。暴露を繰り返すと慢性中毒になる
5〜10 脈拍増加、体痛、麻痺症状がでる
15〜20 小動物は2時間以内で死亡する
50 1時間で生命が危険な状態になる
C2H4O
エーテル臭のある無色のガス
強力な酸化作用による殺菌。殺菌力が強く、医療現場で使用されることが多いが、殺菌後の残留ガスの除去に時間がかかる。発ガンの可能性が疑われる
人体への影響

酸化エチレンガスを短時間に多量に吸入した場合、急性中毒症状として頭痛、悪心、脱力、嘔吐が起こる。重傷の場合は肺水腫、神経症状として意識障害、協調運動障害、眼への影響(白内障)が現れることがある。また、慢性暴露障害としては末梢神経障害の発生が報告されている